お話し/その3




浜辺の足跡

ある日、私は夢を見ました。
浜辺を神とともに、歩いている夢を。

海の向こうの大空には、私の今までの人生の光景がはっきりと映し出され、
どの光景の前にも、浜辺を歩いている神と私の二組の足跡がありました。

最後の光景まで見たとき、振り返ってみると
ところどころに、足跡がひとつしかないことに気がつきました。
それはいつも私が苦境に落ち込み、悲しみに打ちひしがれているときでした。

私は神に尋ねました。

     いつも私のそばに居てくださると約束されたのに
     どうして私を見放されたのですか。

神は静かに答えておっしゃいました。

     私の大切ないとしい子よ。
     私は決して、貴方のそばを離れたことはない。
     貴方が見たひとつの足跡・・・・・・。

     それは苦しみや悲しみに傷ついた貴方を
     そっと抱き上げて歩いた、私の足跡・・・・と。

ある日、私は夢を見ました。
浜辺を神とともに歩いている夢を・・・・。

(マーガレット・パワーズ 作)